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雨漏り

雨漏りがしやすい住宅の5つの特徴【雨漏りしやすい新築住宅解説】

投稿日:2019年4月12日 更新日:

 

雨漏りしやすい住宅の5つの特徴【雨漏れがしやすい新築住宅解説】

 

住宅の一番の敵である雨漏り。

 

雨漏りが起こると、建物内の木造部分や、仕上げ材にカビが生えたり、白アリが発生しやすくなったり、木造部分の腐食が始まり、建物としての強度や住環境に多大な影響を与えてしまいます。

 

雨漏りの厄介なところとして、直すのがとても難しく、大工事になることが多いということです。

 

雨漏りが発生するとカビが生え、このカビが強烈なツンとした臭いで、家に充満するためすごくつらいです。

 

さらに治すときは、足場をかけたり、大工事の場合は一時的に引っ越しをしなければならないなど、雨漏りが起こると本当に良いことが一つもありません。

 

ですので、今回は雨漏りがしやすい住宅の特徴を5つ挙げていくので、マイホームを購入するときに参考にしてください。

 

 

①外観がデコボコしていて、化粧材や装飾材が多くついている家

外観に凹凸(おうとつ)があり、スタイリッシュでサッシも多く、化粧材(外壁に装飾する部材)がいたるところについてる家は、すごく見た目が良くてかっこいいですよね。

 

こういう外観が素敵な家に住みたい!!

 

と思う方も多いでしょう。

 

 

しかし、当たり前ですがこういう家はシンプルな家よりも圧倒的に雨漏りしやすいです!

 

 

雨というのは、些細な隙間でも入ってきてしまうため、デコボコであったり化粧材がついている家ほど隙間ができやすいです。

 

住宅の防水工事は主に、建物全体を防水紙という水を通さないシートを家に張っていくんですが、真四角な家であれば当然張りやすく、切れ目も出にくいため防水性は高いです。

 

 

しかしデコボコだと防水紙を張る際に、どうしても切れ込みをいれて張っていく形になりますので、隙間や切れ目が多くなり防水性が悪くなります。

 

化粧材も多いと、雨が浸入してくる可能性が上がります。

 

化粧材とは、モール材ともいわれ下記の写真のような、外壁に取り付け建物を装飾する材料のことです。

 

 

防水工事後、外壁工事に取り掛かり、外壁工事完了後に化粧材をビスで取り付ける工程になるのですが、その際にビスが防水紙を貫いて、木材に止める形になっています。

 

防水紙自体は、伸縮性があるものが多く、ビスで取り付けても隙間は締まるようになっていますが、長年経つと防水紙の伸縮性も低下してくるため、ゆえに雨が入りやすくなります。

 

 

これはしょうがないことなのですが、サッシが多い家も雨漏りがしやすいです。

 

 

窓が多いということは、防水紙を窓で一度縁を切らなきゃいけなくなるため、隙間や切れ目がどうしても出てしまいます。

 

雨漏りの原因がサッシからというのはすごく多く、建築業界でも常に試行錯誤して防水性能を日々高めるように取り組まれています。

 

窓が多い家は、換気もしやすいですし、日も入るため一長一短な面はあります。

 

といったように、雨漏り原因は防水紙の隙間や切れ目ですので、シンプルな家ほど雨漏りがしにくいです。

 

 

②住宅密集地に多い!軒の出の少ない家

 

新築住宅・物件を探している時に、意外と【軒の出】を考慮しない方が多いです。

 

特に都心は住宅が密集しているため、越境しないように軒の出が極端に抑えられていることが多いです。

しかし、この軒の出は建物を守る上で重要な役割を果たしています。

 

 

軒の出とは、下記の画像のように、外壁から屋根の先端までの長さを表します。

 

なぜ、軒の出が長いほうが良いかと言いますと、軒の出が長いほど、雨が外壁に当たりにくくなるため雨漏りのリスクが減ります。

 

 

軒の出がある家とない家では雨漏りのリスクが5倍も変わってくるというデータもあります。

 

軒の出は長すぎても風を受けやすくなり耐久に影響が出るため、理想は90センチと言われていますが、最近の新築住宅は、軒の出が30センチ~40センチが主流です。

 

軒の出が長いとメリットとしてほかにもあり

 

 

・日差しの調節ができる
夏は軒の出が多いと、太陽光を遮ってくれますので、室内の温度を上げにくくしてくれます。

冬は太陽の位置が低くなるため、軒があっても日差しを遮ることはありませんので、部屋に日差しが入り、室内の温度は上がりやすいです。

 

 

・外壁の保護・吹き込み防止
軒の出が多いと、太陽光や雨水が当たりにくくなり、外壁を守ることに繋がります。

雨が外壁に当たりにくくなり、特に台風など風の強い日ですと横殴りの雨になるため、外壁に雨が当たり、軒に雨が吹き込む形になります。

軒の出がないと、軒天の換気口から雨水が入ってすぐに外壁になってしまうため、雨漏りのリスクが高いです。

軒の出が長いと、換気口に吹き込みしにくく、吹き込んで雨が入っても、外壁まで距離があるため、建物に影響は少ないです。

 

 

・洗濯物が雨に濡れない
バルコニーの軒の出が大きい物件などあると思いますが、軒の出が大きいと雨が当たらないため、急な雨であったり、梅雨時期には洗濯物を干すのにとても便利だと思います。

軒の出が多いほうが利点が多いのにも関わらず、近年軒の出が少なくなっているのにはいくつか理由があります。

 

 

・一戸当たりの敷地面積が狭くなってきている
これは仕方のないことなのですが都心部なのでは狭小地のため、隣地境界の関係上、敷地を越境してはいけないため、軒の出を出さないことが多いです。

 

 

・デザインがかっこ悪くなる
外観の問題なのですが、最近はスタイリッシュなデザインのほうが人気があるため、軒の出を出さないことが多いです。
軒の出が多いと古い家というイメージがあるため、あまり軒の出を出しすぎないようにデザインされているのが現状です。

 

 

・新築で建てる場合コストがかかる
軒の出を出すということは、材料をその分使うことになるため、コストが多くかかってしまいます。そのため、新築で建てる人は、デザインの関係もあり、そこまで出さない場合が多いです。

軒の出がほとんどない家は雨漏りのリスクしかありませんので、私だったら買おうと思わないです。新築を選ぶうえで軒の出は最低30センチは欲しいところで、一面くらいであったら軒の出がなくてもそこまで雨漏りのリスクは変わりませんので、候補にしてもよいかなと思います。

 

 

③バルコニーが部屋の上にある家

 

最近ではスカイバルコニーといった、屋根の代わりにバルコニーになってる家があったりします。

 

スカイバルコニーで軽くパーティーしたり、夜星空眺めたり、昼間に本読んだりなど。。。

 

おしゃれですよね。

 

しかし、スカイバルコニーはとんでもなく雨漏りの可能性があります。

 

このような住宅は、屋根屋さんからしたら、「それは本当にやめたほうが良いよ」と言われるくらい、雨漏れのリスクが高いです。

 

スカイバルコニーは防水が難しく、施工的にも無理があるのが現状です。

 

2階バルコニーで、1階の部屋の上にある場合も黄色信号です。スカイバルコニーほどではないですが、雨漏りのリスクはあります。

 

バルコニーは最近ではFRP防水といった、ガラス繊維を固めて仕上げに防水材を塗って仕上げる施工が多いです。

 

例としては学校のプールが基本的にFRP防水です。

 

FRPは時が経過していくにつれ劣化し、びびや防水材のはがれなどから、防水性が低下し雨水が家に入ってきてしまいます。
ですので、10年に一度はメンテナンスをすることをお勧めします。

 

一番いいのは、バルコニーが屋根の中にあるものか、バルコニーの下に部屋がなく壁から飛び出ている形が好ましいです。

 

 

④建築業界における防水工事の敵【天窓】

 

今も昔も変わらず、一番防水が難しいといわれている天窓(トップライト)。

天窓自体の防水性能は年々上がっていますが、やはり雨漏りのリスクは非常に高いです。

 

 

さらに言うと屋根勾配も関係していて、屋根勾配が緩いとその分雨水が滞在する時間が長くなるため、雨漏りの危険度は増加します。

 

 

狭小地などでは明かりがとりにくいため天窓(トップライト)が採用されることはよくありますが、天窓は屋根に穴が開いていているのと同じで、その穴をコーキングやテープで防水することしかできないため、防水工事が難しいのが現状です。

 

 

コーキングや防水テープも劣化するため、10年を目安にメンテナンスが必要ですが、何もしないで何十年もほったらかしにすると、確実に雨漏れを引き起こします。

 

一長一短ではありますが、採光をとるか防水をとるかの2択になると思うのですが、私個人の意見では、天窓は極力避けたほうが良いです。

 

 

⑤外壁が湿式モルタルの住宅

 

住宅の外壁の種類として大きく二つに分かれて、湿式と乾式の2つあります。

 

湿式とは、外壁にモルタルなどを塗りこむ工法のことで、手作業で塗っていく工法です。

 

反対に乾式とは、外壁には外壁材がサイディングやパネルのものを使っているもので、工場で作られているため、現場的には組み立てやすく、天候に左右されないで工事ができるのが利点です。

 

 

建売では、湿式のモルタル仕上げが多いと思います。

 

湿式モルタルの利点として、セメントを塗りつけていくだけですので、建物をデコボコにできるという点です。

 

サイディングやパネルなどは、外壁材の大きさが決まっているため、シンプルになりやすいです。

 

この記事の最初でも説明した通り、デコボコの家は雨漏れがしやすいです。

 

ゆえに湿式のモルタルは建物をデコボコにする上に、モルタルは水を吸うので、建物に水が浸入しやすく、できたら買うときは乾式の物件を買うことをおススメします。

 

 

以上のように、雨漏りがしやすい点を解説しましたが、基本的に半永久的に雨漏りしない木造住宅はないです。

 

 

雨漏りが発生すると規模にもよりますが、改修で100万円以上はかかることが多いです。

 

 

雨漏りが発生するとお金がかかるだけでなく、工事中は仮住まいしたりと不便でしかありませんので、雨漏りが起きにくい家を選ぶことはとても重要です。

 

 

以上の雨漏りがしやすい点を理解しておくことで、雨漏りがしやすい住宅は避け、定期的にメンテナンスをすれば、家は50年以上持ちますので、雨漏り関しては、購入の際、第一に考えたほうが良いです。

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