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知らない人が多い!雨漏りしにくい住宅は【外壁通気工法】

投稿日:2019年4月14日 更新日:

知らない人が多い!雨漏りしにくい住宅は【外壁通気工法】

雨漏りは住宅の天敵です。

 

どんな家でもゆくゆくは雨漏りしてしまうんでしょ?

 

たいていの家の外壁の防水機能は吹き付け材にもとりますが、約10年ほどです。

 

こう考えると短いですよね。

 

しかし、外壁の工法によっては雨漏れしにくいものもあるため、今回は私も強くおススメする外壁の工法について解説していきます。

 

 

雨漏りしにくい外壁は通気工法

雨漏りしにくい家というのは結果から言いますと

 

外壁通気工法で建てられた家です。

 

外壁の工法は2種類あり通気工法非通気工法があります。

 

非通気工法とは、直貼工法ともいわれており、日本では長年利用されてきた工法であり、外壁に防水紙を巻きその上に直接外壁材で仕上げるという工法です。

 

通気工法は、外壁と外壁材の間に一定の隙間を作る工法です。

 

なぜ通気工法が雨漏りしにくい家なのか、この二つの工法の特徴とメリット・デメリットをまとめて解説していきます。

 

非通気工法(直張工法)

一般的に非通気工法は、防水紙としてアスファルトルーフィングという伸縮性があるものを使用します。

 

伸縮性があるため、ビスをうったりしてもその部分が縮むため、雨水が入りにくいという仕組みです。

 

アスファルトルーフィングは水や湿気を完全に透さない素材ですので、図を見ていただけるとわかるように、壁の中が結露してしまった時に湿気が逃げにくいのが難点です。

 

そして防水紙であるアスファルトルーフィングの上に、外壁材であるサイディングやパネル、モルタルなどで仕上げていく工法です。

 

 

非通気工法のメリットとして

・コストが安く済む

・通気層を作らないため手間が少なく、工期が縮まる

・通気を考えなくてよいので作業が簡単である

・モルタルなどの塗り物系を使用すれば、建物をデコボコにしやすく意匠性に優れている

 

デメリットとして

・躯体と外壁材に隙間がないため、湿気が逃げにくく壁が湿気により腐りやすい

・雨漏れした場合、躯体からいじる必要があるため、補修費が高くなる

・外壁材にクラックなどが入ったら、そこから雨水が入ってくるため雨漏りしやすい

 

 

まとめますと

 

非通気工法(直張工法)は施工のコストが安く済み、工期も通気工法よりも短く済むため、工事する側からしたら合理的な工法ですが、通気工法よりも雨漏りがしやすく、アスファルトルーフィングは湿気を通さないため、壁の中に湿気が溜まることで、腐りやすくなるという点があります。

外壁材は躯体に直接取り付けるため、外壁補修をするとき、防水紙も痛めてしまうため、大工事になりがちで補修費が高くなりやすいです。

 

 

通気工法

 

通気工法とは写真のように、透湿防水シートという防水紙建物を覆い、それから空気の通り道である通気層を作るために、胴縁下地を取り付け、最後に外壁材を取り付けます。

 

胴縁の厚みの分、通気層ができて空気が流れるようになります。

 

通気層つまり空気の層があるため、夏は建物が熱くなるのを防ぎ、冬は寒くなるのを防ぎます。

 

非通気工法とは違い、透湿防水シートという防水紙は、雨水は透さなくても湿気は透すという優れもので、これにより壁内の湿気が、透湿防水シートから放出し、そこに空気が流れているため、湿気が溜まりにくい構造になっています。

 

雨仕舞の面でも、万が一、外壁材にクラックなどが入って、そこから雨水が浸入しても、通気層があるため、建物内に入らず下に落ちてくれます。

 

 

通気工法のメリットとして

・通気層があるため、万が一外壁材から雨水が入っても下に落ちるので、雨漏れのリスクが非通気工法と比べて断然低い

・透湿防水シートを使用するため、壁内の結露を防ぎ、壁を腐らせにくくする

・通気層はつまり空気の層なので、夏は涼しく、冬は暖かくと気温による影響を軽減してくれる

・外壁材は躯体に直接止めず、胴縁にとめるため、防水紙を傷めず外壁材を取り外すことができるため補修が安く済む

・通気層による空気の流れで、日射による急激な高温状態を避けることができ、外壁が長持ちしやすい

 

 

続いてデメリットとして

・通気層を設けるために、コストがかかる。

・さらに胴縁工事を行うため、工期も非通気に比べて多くかかる

・通気層の分、建物が大きくなるため部屋がほんの少し小さくなる

・サイディングやパネルは大きさが決まっているため、建物をデコボコにしにくく意匠性が少ない

 

 

まとめますと

 

通気工法は非通気工法と比べて、通気層があるため雨漏りしにくく、さらに透湿防水シートで防水できるため、壁内の湿気を外に逃がすことができ、壁の寿命を延ばす役割があります。

工事中は必ずといっていいほど雨は降りますので、雨が降って柱などの木材に浸透した水分(残留水分といいます)も、通気層により放出してくれます。

また通気層があるため、外気の影響されにくい家になるため、夏は涼しく、冬は暖かく急激な変化を軽減してくれます。

 

しかし、通気層を設けるため、工事では時間とコストがかかります。

非通気と通気工法では30坪2階建てですと、約50~100万円ほど工事のコストが変わってくるため、建売では通気工法にすることは少ないです。

 

アパートは真四角でシンプルなのが多く、外壁材を塗装済みのものにしたり、もの自体も安いものを使う傾向があるため通気工法が多いです。

 

 

以上のように非通気工法と通気工法を比べましたが、コストはかかるにせよ、通気工法のほうが結露を防ぎ、建物自体の寿命を延ばすことができますし、何より雨漏れのリスクが全然違いますので、私は通気工法をおススメします。

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